街に出て観よう!

街に出て、コンサート、演劇、歌舞伎、落語などを鑑賞した感想を書いたブログです。

夢の三人会 桂文枝 おむかえ人(2015年10月)

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250作目の創作落語

 

6代目桂文枝のおむかえびと

 

10月26日新宿文化センターで

 

TVでおなじみの

 

円楽、好楽、文枝の夢の三人会

鑑賞しました。(以下敬称略)

 

3人の生の高座は1度も

聴いたことがなかったのですが

(TVでやっているのは鑑賞しています。)

 

本日のお目当ては文枝でした。

 

文枝はTVで新婚さんいらっしゃいの

(元 桂三枝です。)

司会者として長年やっているので

ご存じだと思います。

 

この方は上方落語では

創作落語の大家なのです。

 

普通の噺家さんは

古典を得意としています。

 

立川談志の芝浜

志ん生の子別れなど 

みんな古典です。

 

古典落語の出典は中国の故事が

多いようですが

これを江戸、明治時代にアレンジして

今の落語の形になったそうです。

 

ので噺家さんは古典落語を得意にして

いるのです。

 

古典落語ばかりだと

みんなが同じ話をやるので

客が飽きる。

 

それに落語は年寄りばかりじゃなくて

若い人も聴きに来る人がいる。

 

そういう理由で

新しい落語、創作落語

演じる噺家さんもいるのです。

 

東京では柳谷喬太郎

三遊亭円丈なんかがそうです。

 

上方の代表と言うと文枝文珍ですね。

 

そのうちの一人の文枝

落語が聞けるのを楽しみにして

新宿文化センターに行きました。

(2015年10月26日鑑賞)

 

まずは円楽、昔の楽太郎です。

笑点では腹黒いキャラとして

定着しています。

 

演題は酔っ払い

 

次に好楽、同じ三遊亭一門

笑点では今一つぱっとしませんが

落語は面白かったです。

 

演題は紙屑屋 

 

どちらの話も自分の持っている

落語200選にはのってませんでした。

 

そしてトリは文枝

 

老人ネタで会場を笑わせる。

(8割がた65歳以上の高齢者が

多かったです。)

 

そして自身250作目の創作落語

むかえびと

 

おそらく映画おくりびと

パロディなんでしょう。

 

妻に先立たれた男がこれから

新しい人生を歩もうと思った矢先に

 

天国から送られてきた、むかえびと(死神)

に寿命が来たと宣告される。

 

古典落語、死神を現代風に

アレンジしたような話でした。

 

死神は後半からサスペンスチックな展開に

なるのですが

 

こちらは終始笑いを狙った話でした。

 

さすが創作落語一筋で来ただけあって

面白かったです。

 

文枝は古典をなぜやらないかと言うと

古典は難しいらしいです。

 

あの長いセリフを覚えて

演じるのがしんどいらしいです。

 

あと古典落語は師匠から芸を受け継いで

うまくなるのですが

文枝は早くからタレントとして

活躍したため、忙しくて師匠から

稽古をつけてもらえなかったのも

一因だそうです。

 

こういう噺家もいるのかと感心しました。

 

最近、先代の師匠の得意ネタだった

抜け雀を演じたらしいですが

こっちも聴いてみたいと思いました。

 

文枝創作落語300作を

目指しているそうで

これからも、まだまだ活躍してくれることを

期待しています。